ネットワークの勉強を始めると、必ず出てくるのが「サブネットマスク」です。
IPアドレスとセットで登場しますが、最初は「何をしているのか分かりにくい」と感じる人が多いポイントでもあります。
この記事では、初心者でも理解できるように、サブネットマスクの役割から実務での重要性まで、順を追って解説します。
【結論】サブネットマスクとは何か
サブネットマスクとは、IPアドレスのどこまでがネットワーク部分で、どこからがホスト部分かを判断するための情報です。
つまり、IPアドレス単体では分からない「所属ネットワーク」を特定するために使われます。
👉IPアドレスについては別記事でまとめています。

なぜサブネットマスクが必要なのか
IPアドレスは、単なる「住所」ではありません。
その中には次の2つの意味が含まれています。
- ネットワーク(どのグループに属しているか)
- ホスト(その中のどの機器か)
しかし、IPアドレスだけでは区切りが分かりません。
そこでサブネットマスクを使うことで、
「ここまでがネットワーク」
「ここからが機器」
と判断できるようになります。
具体例で理解する
例:
- IPアドレス:192.168.10.1
- サブネットマスク:255.255.255.0
これは基本情報などでもよく見るIPアドレスとサブネットマスクの例です。
この場合、
- ネットワーク部:192.168.10(というネットワークに所属している)
- ホスト部 :1(という番号を振られた機器である)
と考えてください。

👆の図のように、IPアドレスとサブネットマスクを2進数に変換し、
サブネットマスクが「1」である部分に注目します。
この「1」の部分が「ネットワーク部」であり、「192.168.10」というネットワークに所属していることになります。(図の緑で示した3ブロック)
一方、サブネットマスクが「0」の部分は「ホスト部」であり、機器を識別する番号です。
(図の黄色で示した1ブロック)
サブネットマスクは「IPアドレスの機能」
重要なポイントとして、
サブネットマスクは単体で存在するものではなく、IPアドレスとセットで機能する仕組みです。
- IPアドレス → 住所
- サブネットマスク → 区切りルール
この2つが組み合わさって、初めて通信の判断が可能になります。
正しく設定されている場合に起きること
サブネットマスクが正しく設定されていると、
- 同じネットワーク内(※)の機器同士は直接通信できる
- ルーターを経由すべき通信が正しく判断される
つまり、ネットワークが正常に動作します。
※ここで言う「同じネットワーク内」とは、先ほどの図で説明した
「ネットワーク部」が同じである、ということです。
異なるネットワークに所属する機器同士は直接通信できません。
異なるネットワーク同士を接続してデータを中継する役割を持つ装置が「ルータ」です。
間違っているとどうなるか(実務で重要)
サブネットマスクが誤っていると、以下のような問題が発生します。
- 同じネットワークなのに通信できない
- 本来不要なルーター通信が発生する
- ARPが失敗する
- 疎通確認(ping)が通らない
現場では「IPアドレスは合っているのに通信できない」原因の一つとして非常に多いです。
クラスフル(クラス)とクラスレスの違い
昔はIPアドレスは「クラス」で管理されていました。
クラスの例
- クラスA:255.0.0.0
- クラスB:255.255.0.0
- クラスC:255.255.255.0
クラスAはホスト部(0の部分)が多いので、ネットワーク内にたくさんの機器を接続することができます。
一方でクラスBはホスト部が最後のブロックしか確保できません。
つまり、255台(正確には0と255はホストとして使用できないため253台)までしか
機器を接続できないことになります。
以前は機器の接続台数によってクラスを決めていました。
しかしこの方法は無駄が多いため、現在は使われていません。
クラスレス(CIDR)
現在は「CIDR(サイダー)」という方式が使われています。
例:
- 192.168.1.0/24
この「/24」は、
👉 先頭から数えて24ビットがネットワーク部
という意味です。

※2進数の基礎が不安な方は、こちらで詳しく解説しています
👉IPアドレスとは?初心者向けに仕組みと役割をわかりやすく解説【図解あり】

IPv6にサブネットマスクはあるのか?
結論:考え方はあるが、表現が違う です。
これまで説明してきたIPアドレスは「IPv4」と呼ばれるものですが、
現在は新しいバージョンである「IPv6」というものが普及してきています。
(IPv6についてはまた別の機会に解説したいと思います)
IPv6では、
- サブネットマスクという表現は使わない
- 「プレフィックス長」で表す
例:
2001:db8::/64
これは、
👉 上位64ビットがネットワーク
という意味です。
そうです。先ほどの「/24」の書き方と同じですね!
サブネットマスクを先頭からのビット数で表すことで、クラスに囚われず
柔軟にネットワーク部を設定できるのです。
まとめ
サブネットマスクはネットワークの基礎そのものです。
- IPアドレスのネットワーク範囲を決定する
- 通信できるかどうかを判断する重要な要素
- 設定ミスで通信障害が発生する
この理解があるだけで、ネットワークの理解度は一段上がります。
学習におすすめの参考書
基礎からしっかり理解したい人は、体系的なインプットも重要です。
※今後、実際に使った教材としてレビュー記事も作成予定です
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